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プロテインのメリット・デメリットを目的別に解説!毎日飲む効果は?
プロテインは、タンパク質を手軽に補給できる栄養補助食品として広く知られています。
しかし、そのメリット・デメリットを正しく理解し、自分の目的に合った製品を選ぶことが重要です。
筋力アップやダイエット、健康維持など、目的別におすすめのプロテインの種類や効果的な飲み方、注意点などを解説します。
プロテインを日々の生活に上手に取り入れるための基礎知識を身につけましょう。
そもそもプロテインとは?タンパク質を手軽に補う栄養補助食品
プロテインとは、英語でタンパク質を意味する言葉ですが、一般的にはタンパク質を主成分とした栄養補助食品を指します。
牛乳や大豆などを原料としており、そこからタンパク質を抽出して作られています。
肉や魚などの食材からタンパク質を摂取する場合、調理の手間がかかりますが、プロテインは水や牛乳に溶かすだけで手軽に栄養補給が可能です。
特別な薬品ではなく、あくまで食品の一種として、食事だけでは不足しがちなタンパク質を効率的に補う目的で利用されます。
プロテインを飲むことで得られる3つの主なメリット
プロテインを飲むことには、多くのメリットがあります。
最大の利点は、時間や場所を選ばずに効率よくタンパク質を補給できる手軽さです。
また、食品からタンパク質を摂る際に一緒に摂取しがちな余分な脂質や糖質を抑えられるため、健康的な体作りにも役立ちます。
製品によってはビタミンやミネラルも配合されており、プロテインを摂るメリットは多岐にわたります。
食事の準備なしで効率的にタンパク質を補給できる
プロテインの大きな魅力は、その手軽さにあります。肉や魚を調理する手間がなく、粉を水やミルク、豆乳などに溶かすだけで、いつでもどこでも高品質なタンパク質を摂取できます。
特に、トレーニング直後や忙しい朝など、すぐに栄養を補給したい場面で非常に便利です。シェイカーさえあれば簡単に作れるため、職場やジムに持参することも難しくありません。また、味のバリエーションも豊富で、そのまま飲むだけでなく、フルーツなどと一緒にミキサーにかけてスムージーにしたり、ヨーグルトに混ぜたりと、飽きずに続けやすい点も利点と言えます。
余分な脂質や糖質を抑えてタンパク質を摂取できる
食事からタンパク質を十分に摂取しようとすると、肉や魚の種類によっては、意図せず多くの脂質や糖質も同時に摂ってしまうことがあります。
例えば、調理法によってはカロリーが高くなることも少なくありません。
その点、プロテイン製品の多くは、タンパク質以外の余分な成分が低く抑えられています。
そのため、純粋にタンパク質だけを効率よく摂取したい場合に非常に有効です。
特にカロリーコントロールが必要なダイエット期間中には、総摂取カロリーを増やさずに、筋肉の材料となるタンパク質をしっかり確保するための心強い味方となります。
製品によってはビタミンやミネラルも同時に摂れる
市販されているプロテイン製品の中には、単にタンパク質を補給するだけでなく、体づくりをサポートする様々な栄養素が添加されているものがあります。
例えば、エネルギー代謝に不可欠なビタミンB群や、骨の健康に関わるカルシウム、鉄分などのミネラルが配合されている製品は少なくありません。
さらに、コンディション維持を助ける食物繊維や、抗酸化作用が期待されるポリフェノールの一種であるルチンなどが含まれているものもあります。
これらの付加価値の高い製品を選ぶことで、自分の目的や食生活で不足しがちな栄養素を一度に補うことが可能です。
プロテイン摂取で注意したいデメリット
プロテインは手軽にタンパク質を摂取できる便利な食品ですが、利用する上で注意すべきデメリットも存在します。
プロテインのデメリットとして、過剰摂取によるカロリーオーバーや、プロテインに頼りすぎることで生じる栄養バランスの偏りが挙げられます。
メリットだけでなく、プロテインのデメリットの両方を正しく理解し、適切に活用することが重要です。
飲み過ぎはカロリーオーバーの原因になる可能性がある
プロテインは低カロリーなイメージがあるかもしれませんが、タンパク質自体も1gあたり約4kcalのエネルギーを持っています。
そのため、食事に加えて必要以上にプロテインを飲むと、1日の総摂取カロリーが消費カロリーを上回り、体重増加の原因となる可能性があります。
例えば、1日にタンパク質60gをプロテインから追加で摂取した場合、それだけで約240kcalのエネルギーを余分に摂ることになります。
製品に記載されている推奨量を守り、自分の活動量や食事内容と合わせて摂取量を調整することが、カロリーオーバーを防ぐために不可欠です。
頼りすぎると食事全体の栄養バランスが崩れることも
プロテインはあくまで栄養補助食品であり、食事の代わりにはなりません。
手軽さからプロテインへの依存度が高まり、安易に食事との置き換えを行ったり、食事内容がおろそかになったりすると、体に必要な他の栄養素が不足する恐れがあります。
通常の食事からは、タンパク質以外にもビタミン、ミネラル、食物繊維、良質な脂質など、健康を維持するために不可欠な様々な栄養素を摂取できます。
プロテインは、バランスの取れた食事を基本とした上で、不足するタンパク質を補うという位置づけで活用することが栄養バランスを保つ上で重要です。
プロテインの主な種類とそれぞれの特徴を解説
プロテインには、原料や製法の違いによっていくつかの種類が存在します。
大きく分けると、牛乳を原料とする動物性と、大豆などを原料とする植物性の2種に分類されます。
それぞれの種類で体内への吸収速度や含まれるアミノ酸の組成が異なるため、特徴を理解し、自分の目的や摂取したいタイミングに合わせて選ぶことが効果的な活用につながります。
【動物性】吸収が速くトレーニング後に適したホエイプロテイン
ホエイプロテインは牛乳に含まれるタンパク質の一種で、ヨーグルトの上澄みにできる液体(乳清)から作られる動物性プロテインです。
水に溶けやすく、体内での消化吸収が非常に速いという特徴を持っています。
そのため、トレーニングで傷ついた筋肉に素早くアミノ酸を届けることができ、筋肉の修復と成長を効率的にサポートします。
筋肉の合成に重要な役割を果たすBCAA(分岐鎖アミノ酸)も豊富に含まれているため、特に筋力トレーニング直後の栄養補給に最も適したプロテインとして知られています。
クセが少なく飲みやすい製品が多いのもホエイの魅力です。
【動物性】ゆっくり吸収され満腹感が持続しやすいカゼインプロテイン
カゼインプロテインもホエイと同じく牛乳を主原料とする動物性プロテインですが、牛乳タンパク質の約80%を占める固形成分から作られています。
ホエイとは対照的に、体内で固まりやすく、消化吸収のスピードがゆっくりであるという性質を持ちます。
このため、長時間にわたって体内にアミノ酸を供給し続けることが可能です。
腹持ちが良く、満腹感が持続しやすいというメリットもあるため、食事の間隔が空いてしまう時や、ダイエット中の間食代わり、そして筋肉の分解を防ぐ目的で就寝前に摂取するのに適しています。
【植物性】美容や健康維持を目指す方におすすめのソイプロテイン
ソイプロテインはその名の通り大豆を原料とした植物性のプロテインです。
消化吸収の速度はホエイよりもゆっくりで満腹感を得やすいという特徴があります。
ソイプロテインの最大の魅力は大豆イソフラボンが含まれている点です。
イソフラボンは女性ホルモンと似た構造を持ち体の内側から美容と健康をサポートする働きが期待されています。
そのため筋肉増強だけでなくボディラインを整えたい方や日々の健康維持を目的とする方に特に人気があります。
コレステロールを含まないため健康志向の方にもおすすめの選択肢です。
【目的別】あなたに合ったプロテインの選び方

プロテインの効果を最大限に引き出すためには、なぜプロテインを飲むのかという「目的」を明確にすることが大切です。
筋力をつけたいのか、ダイエット中の栄養補助として使いたいのか、あるいは日々の健康維持のためなのか。
それぞれの目的によって、適したプロテインの種類は異なります。
ここでは、代表的な目的別に、どのようなプロテインを選べばよいのかを具体的に解説します。
筋力アップや体作りを目指すならホエイプロテインが最適
本格的な体作りや筋力アップを目指す上で、トレーニング後の栄養補給は非常に重要です。筋力トレーニングによって微細な損傷を受けた筋繊維は、修復される過程でより強く太くなりますが、この「超回復」には、材料となるタンパク質の迅速な供給が不可欠です。
吸収速度の速いホエイプロテインは、トレーニング後の筋肉の回復と成長を効率的にサポートするとされています。トレーニング直後に摂取することで、筋肉の合成に必要なアミノ酸を素早く供給し、筋肉の分解を抑えることにもつながります。
ホエイプロテインには、筋肉の合成を促す必須アミノ酸であるBCAA(バリン、ロイシン、イソロイシン)が豊富に含まれています。特にBCAAの一種であるロイシンは、筋タンパク質合成のスイッチとなるmTOR経路を活性化させる働きがあります。そのため、ホエイプロテインは、たくましい体を目指すトレーニングの効率的なパートナーとなり得るでしょう。
ダイエット中の栄養補給にはソイ・カゼインプロテインがおすすめ
ダイエット中は食事制限によってタンパク質が不足しがちになり、筋肉量が減少してしまうことがあります。
筋肉が減ると基礎代謝も低下し、かえって痩せにくい体質になる可能性があるため、タンパク質の確保は非常に重要です。
この目的には、吸収が穏やかで腹持ちの良いソイプロテインやカゼインプロテインが適しています。
間食として取り入れることで空腹感を抑え、次の食事での食べ過ぎを防ぐ効果も期待できます。
特に大豆イソフラボンを含むソイプロテインは、美容にも気を配りたい女性のダイエットをサポートします。
美容や日々の健康管理には植物性のソイプロテインが活躍
特定のトレーニング目的だけでなく、日常的な健康や美容のためにタンパク質を補いたい場合には、植物性のソイプロテインが適しています。
ソイプロテインに含まれる大豆イソフラボンは、肌や毛のコンディションを整えるのを助ける働きが期待されています。
また、動物性プロテインに比べて脂質が少なく、コレステロールを含まないため、生活習慣が気になる方の健康管理にも役立ちます。
食事の栄養バランスを整える一環として、朝食のスムージーに加えたり、小腹が空いたときに摂取したりと、日々の生活に取り入れやすいプロテインです。
プロテインの効果を最大化するおすすめの摂取タイミング

プロテインは食品であるため、基本的にいつ飲んでも構いません。
しかし、体の状態や目的に合わせて摂取タイミングを工夫することで、その効果をより高めることが可能です。
例えば、運動を行う人であれば運動後が有名ですが、運動前の摂取もパフォーマンス維持に貢献します。
ここでは、プロテインの効果を最大化するためのおすすめの摂取タイミングをいくつか紹介します。
トレーニング効果を高める運動後45分以内
運動、特に筋力トレーニングを行うと、筋肉の繊維に微細な損傷が生じ、その修復のためにタンパク質が必要となります。運動後は栄養の吸収率が高まる時期であり、「ゴールデンタイム」と呼ばれることもあります。
以前は運動後45分以内がタンパク質摂取の「ゴールデンタイム」として知られていましたが、近年の研究では、タンパク質摂取による筋肉の回復促進効果は運動後24時間まで継続するとされています。特に運動後1〜3時間後が効果的であるという見解や、トレーニング後4時間以内であれば問題ないとする情報もあります。 運動直後から1時間後までの間も、アミノ酸が筋肉へ運ばれる量が増加すると言われています。
筋力トレーニング後のタンパク質補給には、吸収速度の速いホエイプロテインが適しているとされています。 このように、運動後の適切なタイミングで栄養補給を行うことが、トレーニング効果を最大限に引き出す上で重要です。また、1日の総タンパク質摂取量も筋肉の発達には非常に重要であると指摘されています。
1日の始まりに栄養を補う朝食時
睡眠から目覚めた朝の体は、エネルギーや栄養素が枯渇している状態です。
特に、睡眠中に体の修復などで消費されたタンパク質が不足しています。
このタイミングでプロテインを摂取することで、全身に素早くアミノ酸を供給し、筋肉の分解を防ぐとともに、1日の活動を始めるためのエネルギー源にもなります。
特に朝食を食べる時間がない場合や、パンやおにぎりだけで済ませがちな場合に、プロテインは手軽に栄養バランスを整える手段として有効です。
朝にタンパク質をしっかり摂ることで、日中の活動的な体をサポートします。
小腹が空いた時のヘルシーな間食として
昼食から夕食までの間など、食事の間隔が空くと空腹を感じることがあります。
この時、スナック菓子や甘い飲み物に手を伸ばしてしまうと、不要な糖質や脂質を摂取し、カロリーオーバーにつながりかねません。
そこで、間食にプロテインを活用することをおすすめします。
プロテインはタンパク質が主成分であるため、満足感を得られやすく、ヘルシーに空腹を満たすことが可能です。
特に腹持ちの良いソイプロテインやカゼインプロテインは間食に適しており、次の食事での過食を防ぐ効果も期待できます。
体の修復をサポートする就寝の約1時間前
私たちは睡眠中に成長ホルモンを分泌し、日中に受けたダメージの修復や筋肉の合成を行います。
この体の自然なメカニズムをサポートするために、就寝前にタンパク質を補給するのも効果的なタイミングの一つです。
夜、寝る前にプロテインを摂取することで、睡眠中の血中アミノ酸濃度を高く保ち、筋肉の分解を抑制しつつ、合成を促進できます。
ただし、就寝直前の摂取は胃に負担をかける可能性があるため、就寝の約1時間前を目安に飲むのが良いでしょう。
夜に飲む場合は、吸収がゆっくりなカゼインプロテインが特に適しています。
プロテインは毎日飲んでも大丈夫?継続摂取で期待できる効果
プロテインは医薬品ではなく、タンパク質を補給するための食品です。
そのため、製品に表示されている1日の摂取目安量を守れば、毎日飲んでも健康上の問題はありません。
むしろ、タンパク質は体内に長時間蓄えておくことができない栄養素なので、一度に大量に摂るよりも、毎日継続して必要量を補給することが重要です。
継続的に摂取することで、筋肉量の維持・向上だけでなく、肌や髪、爪の健康状態を良好に保つなど、様々な効果が期待できます。
プロテインを上手に活用するための2つのポイント
プロテインをただ飲むだけではなく、その効果を最大限に活かすためには、いくつかのポイントを押さえておくことが大切です。
特に、成長期にあたる9歳以上の子どもから大人まで、利用者自身の体の状態を理解することが基本となります。
自分に必要なタンパク質の量を把握し、プロテインを食事の補助として正しく位置づけることで、より健康的で効果的な活用が可能になります。
自分の1日に必要なタンパク質の量を把握しよう
プロテインを効果的に活用する第一歩は、自分自身が1日にどれくらいのタンパク質を必要としているかを知ることです。
必要量は、体重や年齢、日々の活動量によって大きく異なります。
一般的に、運動習慣の少ない人は体重1kgあたり0.8g〜1.0g、日常的に運動を行う人は体重1kgあたり1.2g〜2.0gが目安とされています。
まずは自分の必要量を計算し、普段の食事からどの程度タンパク質を摂取できているかを把握しましょう。
その上で、不足している分をプロテインで補うという考え方が、過剰摂取を防ぎ、賢く利用するコツです。
基本は食事から栄養を摂ることを意識する
プロテインは非常に便利なツールですが、栄養摂取の基本はあくまでバランスの取れた食事にあることを忘れてはなりません。
肉、魚、卵、大豆製品、乳製品といった様々な食品からタンパク質を摂ることで、ビタミン、ミネラル、食物繊維など、体に必要な他の栄養素も同時に摂取できます。
プロテインは、これらの食事だけではタンパク質が目標量に届かない場合や、トレーニング直後など特定のタイミングで効率的に補給したい場合に活用する「補助」的な役割と考えるのが理想です。
3度の食事をしっかり摂ることを土台に、プロテインを上手に組み込みましょう。
まとめ
プロテインは、タンパク質を手軽に補給できる栄養補助食品であり、食事の準備なしで栄養を摂れたり、余分な脂質を抑えられたりするメリットがあります。
一方で、過剰摂取はカロリーオーバーにつながる可能性や、頼りすぎると栄養バランスが偏るデメリットも存在します。
プロテインには吸収の速いホエイ、ゆっくりなカゼイン、植物性のソイといった種類があり、筋力アップ、ダイエット、美容など、それぞれの目的に応じて選ぶことが重要です。
運動後や朝食時、就寝前といった効果的なタイミングで、あくまで食事の補助として摂取することで、健康的な体作りをサポートします。


